技術と信頼で実現する、製造業の未来
岡谷システム株式会社
開発本部 ゼネラルマネージャー 星野 真二 氏(左)
ITインフラ事業本部 ゼネラルマネージャー 後藤 成功 氏(右)
中部地区の製造業を支える岡谷システムのソリューション
- 岡谷システム様の事業内容について教えてください。
星野「私たち岡谷システムは、岡谷鋼機株式会社のグループ会社で、事業の柱は大きく3つあります。一つ目は、岡谷鋼機およびそのグループ企業の基幹システムを構築し、保守・運用を行うことです。二つ目は、岡谷鋼機グループ内で培ったノウハウを活かし、グループ外の製造業・物流業の企業様向けにサービスを提供することです。三つ目は、介護業界向けにケアマネージャーが利用するシステムなどを提供しています。
なかでも、二つ目の柱である『グループ外の企業様向けサービス』は主力サービスとなっており名古屋周辺の製造業のお客様を対象に、弊社のシステム構築担当とインフラ整備担当の二部門が連携し、工場や倉庫の自動化や管理システムの提供などをおこなっています。エクストリームから参画いただいているスタッフも、この分野においてご支援をいただいています。」
- 御社にはどのような特徴や強みがありますか。
星野「岡谷鋼機グループ全体としての強みは、グループ全体でトータルソリューションを提案できる点です。たとえば、倉庫の自動化をしたいというお客様に対して、ハードウェアは岡谷鋼機から、そのシステム制御とネットワーク構築を岡谷システムから提供することができます。
昨今製造業界では、どの会社様でも人手不足が課題です。自動化や省人化のニーズが高まっている中、岡谷システムは、すでに岡谷鋼機グループ内部で培ったシステム構築・運用の実績があります。そのため、新規のお客様からも信頼や安心感を獲得できていると思います。」
星野「代表的なお客様は、製造業の中でも自動車業界の会社様です。特に一次サプライヤーの企業様が多く、部品を作るためのシステムを提供しています。たとえば、製造ラインに素材を自動搬送したり、加工の際にセットする工程を自動化したり、製造プロセスそのものをコントロールするシステムなどを提供しています。
搬送システムにおいては、単に動作命令を出すだけでなく、特定のルートを設定して効率的に動かす仕組みづくりを行っています。さらに、製造過程における様々なデータ、たとえば、製造個数や、どのような状態で作られたかといった情報をデータとして吸い上げ、それを大型モニターに表示したり、グラフ化して『見える化』を図るシステムも手掛けています。」
後藤「インフラ整備部門としては、工場で使用するネットワークを構築し、スマートファクトリー化するサービスを提供しています。自動車業界では、近年バッテリー工場を中心に設備投資が加速している状況です。そのような中で、コンサルティング段階から提案に参画させていただき、今では自動車業界以外のお客様に対してもサービスを展開できる段階になりました。
一般的なオフィスでのネットワークとは異なり、工場ではネットワークが一箇所でも途切れてしまうと大きな損害につながりかねません。BCP(*1)の観点からも、作業を止めないためのネットワークを構築しています。」
*1 :BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)自然災害などの緊急事態が発生した際、損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るための計画。
ミスが許されない現場で築いた、エクストリームとの信頼関係
- エクストリームとお取引をいただいたきっかけを教えてください。
星野「エクストリームとのお取引は、3年ほど前に飛び込みでこられた営業担当の方からご提案いただいたところから始まりました。何度か人材のご紹介をいただき、5~6名のスタッフに参画いただきました。現在も様々な部署で活躍していただいています。」
- エクストリームから参画しているスタッフの働きぶりはいかがでしょうか。
星野「実際に同じ現場で働く弊社社員からは「優秀です」とコメントをもらっています。何が優秀かというと、指示された内容を確実にこなしてくれるだけでなく、それ以上の成果を上げてくれる点です。そうした信頼感があるため、今でも長くお世話になっていると聞いています。社員エンジニアとの関係性についても良好だと思います。」
- エクストリームのスタッフについて、具体的にどのような点を評価いただいていますか。
星野「エクストリームのエンジニアの方は、作業にミスが少ないと思います。弊社は大規模な生産設備に関わることが多く、ミスが一つでもあると、お客様に大きなご迷惑をおかけする可能性があるため、ミスが少ない点は非常に助かります。また、こちらが指示したことに対して、期待以上のことをやってくれる印象です。これらは当たり前のようで、そうではない場合も多いため、非常に優れていると感じています。
また、エクストリームはエンジニアの方だけでなく、営業の方も一生懸命にご提案してくださいます。協力会社の中には、契約手続きが済むとお付き合いが希薄になる事もよくあるのですが、エクストリームは継続的にコミュニケーションを取っていただけるためありがたいです。現場の状況は日々変化しますので、都度ご提案をいただけることはとても助かりますし、それが結果として弊社とエクストリームの良い関係に繋がっているのかもしれません。」
岡谷システムの成長を支える人材像
- 御社では現在、どのような職種の方々を採用されていますか。
星野「当社のシステム構築部門では、いわゆる“SE/PG”と呼ばれるポジションの方を採用しています。具体的な業務としては、まず設計書を作成してもらい、それを基に自分でプログラミングも行うという、システムエンジニアとプログラマー両方の業務を担当いただだいています。」
後藤「インフラ整備部門は、今から採用に力を入れていくフェーズです。インフラエンジニアはどの業界でも人数が少ないですが、システムエンジニアと基本的な考え方や思考プロセスは同じだと考えています。実際に弊社では部門を横断してプロジェクトに取り組んでいるメンバーもいますので、そういう人材の採用に注力していきたいですね。正直なところ、インフラ人材はどの協力会社でも不足していて、確保が難しいというのが現状です。今は既存の社員でなんとかカバーしていますが、中途採用や協力会社からの人材確保は引き続き積極的に進めていきたいです。」
- 御社のカルチャーについて教えてください。
後藤「弊社はこの5年間で一気に社員数が増えました。そのうち45%が新卒社員です。社員が増えている背景として、新卒採用に力を入れているという点も理由として挙げられますが、同時に離職率も年々下がってきています。」
星野「離職率が抑えられている要因として、社長も含めてフラットな文化であることは大きいかもしれません。社長室があるわけではなく、社長も社員と同じ場所で仕事をしているのです。
また本社はフリーアドレス化されています。フリーアドレスだと、普段あまり接することのない人とも近くに座ることでコミュニケーションが取れることもあります。エクストリームのような協力会社の方とも社内・社外の壁を感じさせず、関係性を構築しやすい点は、フリーアドレス化のメリットだと感じますね。」
デジタル人材から受託開発まで、長期的なパートナーシップをエクストリームに期待
- 今後の御社の展望や、目指す方向性についてお聞かせください。
後藤「“岡谷システムといえば、この分野”と言われるような強みを持つブランドを築いていきたいと考えています。 とくにインフラ整備部門は、まだ弊社の中でも規模が小さいですが、工場のスマートファクトリー化という分野で多くの実績を積んでいますので、このままスマートファクトリーのインフラに関しては、岡谷システムが強いと認知されるようにしていきたいです。」
星野「システム構築部門としては、今後業務自体が大きく変わることはないと思います。ただ、お客様の数は増え、やらなければならないことも増える見通しです。そのため、人材を確保することと並行し、既存パッケージを活用し、コンサルティングの要素を含めた付加価値の提供を意識していきたいです。」
- エクストリームへの要望があれば教えてください。
星野「弊社では、会社の売上を毎年1.1倍で成長させることを目標にしていますが、内部で抱える人材も毎年1.1倍ずつ増やしつづけることは現実的ではありません。だから最初は常駐型の契約でスタートして、いずれは業務を請負で持ち帰って受託開発していただけるようになるとありがたいです。
エクストリームから来ていただいているスタッフの方々は非常に優秀ですし、いい人材をご紹介いただいていると感じますので、常駐から請負まで長くお取引できればありがたいです。
また、既存のプロジェクトに関しても、エクストリームのスタッフから弊社の社員にスキルやノウハウを蓄積できる関わり方ができればと考えています。今後発生するプロジェクトでは、メンバーの選定からアサインまで、ぜひエクストリームと一緒に進めていきたいです。」
- ありがとうございました。御社の成長目標達成をともに目指し、今後も長期的なパートナーシップを築いていきましょう。
※本インタビューは2024年10月に実施されました。本文中の情報は取材当時のものになります。