システムエンジニアの果たす役割と求められるスキル

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今の時代、ITと我々の生活は切り離すことはできない密接な関係にあります。家族や友人と連絡を取るにはSNSやチャットツールを使ったり、仕事ではクラウドで資料作成やデータをまとめたりなど、何をするにもそうした技術を利用することが多くなってきています。今回はそんなITに関連した仕事をする「システムエンジニア」という職種を紹介します。

 

■システムエンジニアとは

システムエンジニア(以下SE)は、システムの開発において、その設計や開発、テストまで計画し、進行させていくことが主な業務になります。ただ、このように業務範囲は多岐にわたるため、どの企業でも分業化されていることがほとんどで、同じSEでもまったく違う業務をしていることもあります。

 

 

■SEの役割とは

では、SEの業務は具体的にどのようなものなのでしょうか?
システム開発は、要件定義、設計、実装(開発)、テスト、運用(保守)という5つの工程に分かれます。

 

  • 要件定義:開発において実装する機能や性能を明確にする作業
  • 設計:要件をシステムでどう実現するかを体系的にまとめたもの
  • 実装(開発):設計書を基にプログラムしアプリケーションを開発します。
  • テスト:開発したアプリケーションが想定通り動作するか確認します。
  • 運用(保守):導入したシステムのメンテナンス作業や追加機能の開発などを行います

 

SEはこうした開発プロジェクトの5つの工程全体を管理する役割です。

 

 

■SEに求められるものとは

SEに、求められるものとして、新しい情報やスキルをキャッチアップする情報感度が必要と言えます。開発内容は案件によって様々で、その上、クライアントの要望の通りのものを構築し、それによって何かの課題を解決する必要があります。そのために日々アップデートされるIT業界の知識やスキルをプロジェクトに最適化させる必要があるからです。IT業界のテクノロジーの進歩はとても早く、自分の専門の領域は日頃から学習し続けていくことが求められます。たとえばプログラミング言語の「COBOL」は1959年に事務処理用に開発され今でも利用されている言語ですが、現在では新規開発で使われることはほとんどありません。このようにその時々の開発環境などによってトレンドの移り変わりは激しく、プログラミング言語以外にも、フレームワークや開発ツールなど、新しい仕組みや製品が出てくれば、古い技術は次第に使われなくなっていくので、SEとして活躍し続けるためには常に知識やスキルをアップデートしていく必要があります。

 

 

■具体的な能力・経験

SEには、設計フェーズで必要なプログラミングについてのスキルはまずもって必要と言えるでしょう。プログラミング言語自体の数は多いですが、Java、PHP、Pythonなどメジャーな言語を一つ習得できれば、次の言語のキャッチアップは容易になります。参考書籍やプログラミングスクールは数多くあるので、未経験者でも学習していくことは可能です。
また、もう1つに、コミュニケーション能力があります。開発プロジェクトを管理していくことから、進行上、必要となるプログラマーとのやり取りや、そもそもの要件定義フェーズにおいて、クライアントの要望や課題をシステム設計フェーズに落とし込むべく、丁寧なヒアリングやそれらを紐解いていく必要があります。
そして、工程が多岐にわたることや、クライアントの要望によって内容が変わっていくことなど、案件ごとに柔軟にアジャストさせていくためには、現場での経験が必要となります。クライアントの要望を、全体の進行を想定した成果物に落とし込んでいくためには、いくつかプロジェクトを経験してきたということが勘所を掴むための重要な要素と言えます。

 

 

今回はシステムエンジニアの仕事について説明しました。ゼロから価値を生み出すことができるのでモノを作り上げる喜びがあり、そうしたモノが顧客を支え、場合によっては社会を支えているという実感を得ることができる仕事と言えます。今後ますますのITニーズの拡大によって、こうした職種の需要も合わせて伸びていくことでしょう。

 

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