Webディレクターは、プロジェクトメンバーに適切な指示を出しながら、クライアントの要望にかなった成果物を制作することが主な役割です。その業務においては幅広いスキルや知識が必要です。今回はWebディレクターの役割とそのやりがいについて紹介します。
Webディレクターはそのプロジェクトを推進させる全体統括ですので、プロジェクトが適切な方向に進んでいくように様々な職種の人とコミュニケーションを取る必要があります。プロジェクトによってその必要な能力は変わってきますが主に「マネジメント力」、「企画力」、「商品・サービスの知識」、「プログラミングの知識」、「デザインの知識」などが求められます。
決められたスケジュールに沿ってコンテンツ制作の進捗・品質を管理する能力。
クライアントからの要望を引き出しながら、その要望にかなった成果物を具現化するための能力。また、プロジェクトメンバーが要求通りの成果物を制作できるよう正確に指示できるコミュニケーション力も求められます。
クライアントの要望を引き出すために必要な商品・サービスの知識は効率的にインプットし、多岐にわたる職種の人たちと共通目的を作り上げます。プロジェクト統括のためにはプログラマー、デザイナー、エンジニア、ライターなど様々な職種への理解が必要で、プロジェクトに関わる技術に対する知識も必要です。
メンバー(プログラマー、デザイナー、ライターなど)に仕事を依頼する際は、例えば、コーディング(HTML、CSSなど)、デザイン、SEOの知識などを用いて専門的な話をし、コンテンツの仕様を正確に決めていく必要があります。またプログラマーに実装予定の機能について説明する際は、Web開発でよく利用される言語(PHP、Javascript、Rubyなど)やフレームワーク(CakePHP、jQuery、Ruby on Railsなど)について理解し、できるだけ具体的に指示を出せることが望ましいです。また、html、css、illustrator、photoshopの知識があれば、デザイナーにも仕事が依頼しやすくなります。そして、ライターと仕事をする場合は、SEOの知識もあると便利です。Googleで検索されたときに制作しているWebコンテンツ上位に表示されるよう、ライターに具体的なキーワードを指示できるようになります。
Webディレクターは、要求される知識やスキルが非常に多く大変ですが、それがそのままやりがいにつながります。また、プロジェクトのマネジメントがメインの業務になることから必然的にプロジェクト内での責任は大きくなってきますので、その点、依頼を完了させた時の達成感はひとしおでしょう。制作過程では、どのようなデザインにするのか、どの制作を優先するのか、問題があった時にどう軌道修正するのか、など困難も多く、重要な意思決定に関わることが多くなります。完成後は、自分が制作したものが世界中の人に閲覧され、反応があることもまた大きなやりがいにつながります。
Webディレクターとして活躍していくには、以下は必要要素の最たる部分です。
・プロジェクトの「責任者」として行動すること
・クライアントやプロジェクトメンバーなど、関係者と「適切にコミュニケーション」が取れること
Webディレクターを目指すのであれば、日頃の業務でクライアントとの折衝経験や部下のマネジメント経験を積みながら、Webサイト制作に必要な知識を学習しておくとよいでしょう。