エクストリームでは、社員の自発的な学びをバックアップするために様々な研修制度があります。今回は、クリエイター・エンジニア向けの新たな研修制度「10xEng」についてのご紹介と研修制度として導入した目的や狙い、またクリエイター・エンジニアたちへアンケートを行い「10xEng」について利用した感想なども伺いましたので合わせてご紹介いたします。
株式会社秀和システムが提供しているエンジニア・WEBディレクター向けの書籍をデータベース化し、辞書感覚で利用できるサービスです。新しい言語やプラットフォーム、古いバージョンの言語までを網羅し業務での課題解決のヒントやスキルアップなどに活用できます。
書店などで技術書を探すと必ず目にする秀和システムの書籍が月額900円で読み放題になるというものです。
「10xEng」の特徴として、読み放題の他に読みたい書籍を蓄積する「ストック」機能や、利用者同士で知見を共有できる
「シェア」機能など、利用者同士でスキルアップをし合うスペースも設けられています。
エクストリームの研修制度として「10xEng」を導入した経緯について、クリエイター&エンジニア本部の鈴木本部長にお話を伺いました。
鈴木:「「学び直し(リスキリング)によるスキル向上は生産性を高める」という統計結果で主要国の国際競争力の差を示す記事が掲載されました。残念ながら日本は出遅れています。そこで、少しでも学ぶ機会を増やしたいと考え、導入を決めました。『10xEng』は専門技術書を閲覧できるサービスとなっていますが、内容は全体的に入門用が多くなっています。普段から学習する習慣のある方にとっては物足りないかもしれませんが、そうでない方にとっては学ぶきっかけを作る上で役立つものと考えています。また、最近は自己学習の方法の一つとしてネットの記事を参照する方法が一般的となっていますが、従来の書籍と比べ断片的な学びになりがちです。書籍を用いて、知識を塊で得るという体験をあまり持たない技術者に対して、とりあえず体験してもらいたいという意図もあります。」
鈴木:「業務の中で持たざるスキルを求められた際に、学ぶことで受け止める道を選ぶ人が増えてほしいですね。」
鈴木:「『10xEngを用いた研修企画』として、1ヵ月の間に自らの学習結果をConfluenceで発表して学習に用いた書籍を他者に紹介するという形式を取りました。しかし、それは一例に過ぎずリスキリングの手法は無限にありますので、型にはまらず自分にあった学習方法を見つけてほしいですね。学習メモなどはConfluenceの個人スペースを自分用のWikiにしてもよいですし、onenoteやevernoteなどの便利なドキュメント管理ツールを使っても良いと思います。媒体も本に限らず、セミナーや動画など、様々な手法を試していただきたいです。」
エクストリームのクリエイター・エンジニアたちはどの様に「10xEng」を利用しているのか、アンケートを行い利用した感想をお答えいただきました。(アンケート実施期間:2021年4月20日~4月30日)
およよ9割の人が「利用したことがある」と回答。「利用したことがない」方の理由として以下コメント。
・本として購入している(ゲームプログラマー)
・読みたいジャンルの本がなかったのと、出版された年が全体的に古いと感じたため。(Webデザイナー)
・業務に関連する技術書籍が存在しない。専門書ではなく入門書が多い印象。(プログラマー)
・他の電子書籍定額読み放題を利用しているため(エンジニア)
「プログラミング関連」については30.5%。「WEBデザイン関連」が27.3%。
「その他」においてはセキュリティ関連、インフラ、金融、イラスト技法やマインドフルネス、タスク管理など。
・現場ですぐに使える! Pythonプログラミング逆引き大全357の極意(エンジニア)
・Android/iOSクロス開発フレームワーク Flutter入門(エンジニア)
・こっそり覚えるIllustratorのワザ(WEBデザイナー)
・図解ポケット コトラーのマーケティングがよくわかる本(プランナー)
・見てわかるUnity5 2Dゲーム制作超入門(2Dデザイナー)
・マンガでわかるJavaScript(デザイナー)
利用頻度については「月に1回程度」が一番高く44.4%。次いで「研修時のみ」が30.3%。
その他は『空いた時間のある時』『必要に応じて』『調べものの際に使用』が9.1%。
満足度は「1:不満」から「5:満足」の5段階評価
「3」と回答した人は47%。「4」「5」と回答した人は18%。
メリット
・業務にあまり関係ないが気になっていた情報が読める(デザイナー)
・試し読みや、プログラミング本であれば、ソースコードをじっくり読める点が良いと思います(エンジニア)
・手軽に色々な本を閲覧できるのは、知識の入り口として良いと思いました。(プランナー)
・初心者向けの書籍を無料で読めるのはとても良い。(3DCGデザイナー)
・課金や時間コストをかけず、知見を広げたり深めたりできる。(ディレクター)
デメリット
・Webデザイン系の書籍が少ないように感じました。(WEBデザイナー)
・出版社で絞られていると、本のクオリティの見比べもできない。(プログラマー)
・書籍が古い物が多い。見たいと思う本が少ない(デザイナー)
・そこまで新しい書籍がなく、Flutter の書籍に関してほぼなかった。(エンジニア)
・ラインナップが少ない。他の書籍サービスであるようなマイ本棚が無いのが不便。(プログラマー)
・検索機能が使用しづらい。検索結果項目の表示も見づらく探すのが不便(ゲームエンジニア)
・オンラインのセミナーや講座の開設をしてほしい。(プログラマー)
・CEDECへの参加やあれば補助金制度などが欲しい(デザイナー)
・技術面の情報共有に特化したプラットフォームesaやQiita Teamの導入。(エンジニア)
・知りたい内容は耳からのほうが残るので、オーディオブックを活用させてほしい。(ディレクター)
新たな研修制度として導入した「10xEng」。初心者向けの書籍が充実していることから、未経験の入門として利用するシーンに適しており、試し読みや新しい分野への入り口として多くのクリエイター・エンジニアたちが利用しています。
エクストリームでは「10xEng」の他にも「図書購入制度」「資格取得支援制度」など様々な研修制度を整えております。
今回導入した「10xEng」は、あくまでも学習のきっかけの一つでありそこで学んだものや気付いたことを深く掘り下げていくことで自身のスキルアップにも繋がっていく事でしょう。今後もエクストリームでは研修制度の利用を奨励し、社員の学びをバックアップしていきます。