エクストリームグループ会社であるエクストリームベトナムは、ベトナム・ハノイで開発を行うソフトウエア開発会社です。Web、アプリの大規模開発に強みがあり、PHPやUnity、Android、iOSのエンジニアが多く在籍しています。今回はエクストリームベトナムの第2事業部の部長を務めるAnh(アイン)さんへインタビューを行いました。日本との出会い、エクストリームベトナムのメンバーの様子、今後の目標など様々なお話を伺いました。
Anh(アイン)
日本の大学へ語学留学し修士課程を修了。以降、ベトナムの日系企業などで働き、エクストリームベトナムに入社。
– 本日はよろしくお願いします。まずは、現在担当している業務について教えてください。
Anh:「エクストリームベトナムの第2事業部長を務めています。PM、BrSE合わせて10名のメンバーと、7件のプロジェクトを管理しています。普段は、各案件のやり取りをフォローしたり、プロジェクトの進行管理や品質チェックなどを行っています。また、開発全体のマネジメントにも参加し、新規制度の検討やパフォーマンスレビュー、面接なども行っています」
– 日本語がとてもお上手ですが、日本語を学ぼうと思ったきっかけについて教えてください。
Anh:「小さい頃から、日本のドラマや映画、アニメをよく観ていて、私にとって日本はとても身近な国でした。ベトナムと日本を繋ぐ力になれたらいいなと思ったのがきっかけです」
– 日本語はどのように勉強しましたか。
Anh:「文部科学省が行う、日本とアジア各国の架け橋となる人材を育成する教育プログラムの奨学金を借りて、北陸にある日本の大学へ語学留学をしました。その大学で3年間、日本文化と日本語、情報科学を学びました。留学してから、最初の半年はずっと日本語の教科書を使って日本語の勉強をしました。その後、修士課程中も上級日本語、ビジネス日本語などの勉強を続け、修了後に日本企業のインターンシップに参加し、日本語での会話や新聞の読み方などに慣れていきました」
– 日本語を勉強するなかで、難しかった事はありますか。
Anh:「今もそうですが、敬語や漢字を覚えるのはとても難しいです。最初は日本の新聞を見ても何が書いてあるのか全然分からなかったですが、毎日少しずつトレーニングすることで漢字に慣れていきました。日本人の名刺は全部漢字が書いてあるので大変でしたね(笑)その後も勉強を続けて、2018年に日本語能力試験の1級に合格できたときは嬉しかったです」
– 業務上やり取りをする中で、日本とベトナムの文化の違いを感じることはありますか。
Anh:「一番違うと感じたのは、ベトナム人は、はっきりと物事を伝える習慣がありますが、日本人は“空気を読む”事をします。特に、ベトナム人は怒っている時は相手に伝わるように表現しますが、日本人は冷静で直接伝えることを避けるため、日本人のお客様が怒っている時でもベトナム人が分からないケースもありました」
– ベトナム国内から受注する仕事と日本から受注する仕事での違いはありますか。
Anh:「ベトナム国内のお客様の案件を担当したことがないですが、日本の企業はベトナムよりも高い品質を求めると思います。システムが安定的に動く事に合わせて、丁寧な資料も同時に納品します。また期限をしっかり守る印象が強いです」
– 日本では“オフショア開発”というとネガティブなイメージを持たれることが多いですが、ベトナムではいかがですか。
Anh:「時差や文化の違いによる進捗管理が難しさや、言葉の壁や文化の違いからコミュニケーションロスが発生するなど、イメージで言えば日本と同じような認識ですね」
– こうしたネガティブな課題を解決するために、どのような事を行なっていますか。
Anh:「ローコンテクストなコミュニケーションを意識しています。何か質問がある時は曖昧な表現は避けて、相手が“YES・NO”で回答出来るようにしています。言葉で伝えるほかに、ミーティングの際は、必ずアジェンダと議事録を作成しています。誰が見ても分かりやすいように、テキストで確認できるように共有します。一番は、チームメンバーや日本人のお客様と良い関係を築くことだと思います。コミュニケーションを取って、お互いの信頼を築いていけば、たとえコミュニケーションロスが起こっても解決しやすくなると思います」
▲エクストリームベトナム 第2事業部のメンバー
– 仕事をするうえで、気を付けていること、大切にしているマインドはありますか。
Anh:「いくつかあります。まず、1つ目はお客様のゴールを意識する事です。どういった課題を解決したいのか、そのためにはどのようなシステムを開発したらよいか、きちんと理解することです。エクストリームベトナムに限らず、ベトナムのソフトウエア開発会社では、若いエンジニアが多いです。実務経験が少ないエンジニアたちに対しては、開発するシステムの最終的な目標を共有し、各自がゴールを意識しながら働けるようにサポートしています」
– チームメンバーそれぞれがお客様のゴールを意識するんですね。
Anh:「そうです。2つ目はメンバーの成長です。いつもメンバーには“今、皆さんにとって大切なのは自分の成長です”と話しています。大学を卒業したばかりの若いメンバーが多いので、たくさんチャレンジをさせています。プロジェクトの仕様を丁寧に理解すること、ユーザー視点を持って実装すること、良い開発の習慣をつければ、自身のスキルアップにもなり、案件も成功すると考えています」
▲EXTREME ANNUAL AWARDS 2022
–エクストリームベトナムでは社員交流が盛んですが、思い出に残っているイベントなどはりますか。
Anh:「2023年に初めて参加した忘年会はすごく楽しかったです!女性たちは綺麗なドレスを着て、エクストリームからは由佐本部長がアオザイ(ベトナムの民族衣装)を着て参加してくださいました。食事も美味しいし、余興も豪華でした。忘年会の中では、”EXTREME ANNUAL AWARDS 2022”という、優れた業績をあげて会社に大きく貢献した個人やチームを讃えるアワードがあり、私がBrSE・PMとして参画したプロジェクトのチームがナイスワーク賞を受賞しました。何よりエクストリームベトナムのメンバーみんなの貢献を深く理解して、感謝を伝えるイベントになっていてとても素晴らしいなと感じました」
–では最後に、今後エクストリームベトナムでチャレンジしたいことを教えてください。
Anh:「第2事業部のメンバーたちに、自分の経験を伝えて、成長させる事です。メンバーみんなが成長したらそれぞれが案件を担当できる人材になり、会社がもっと発展していきます。あとは、日本のビジネスをもっと勉強して、お客様が満足する成果をあげたいです。」
Anhさんありがとうございました!
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