2020年7月1日、エクストリームグループであるオルトプラスベトナムは「エクストリームベトナム」に社名変更を行いました。
エクストリームベトナムは、ベトナム北部に位置する首都ハノイ市でオフショア開発を行っています。お客様の専属チームを設置する形で開発を行う「ラボ型開発」、親会社であるエクスラボの日本人エンジニアとベトナム側エンジニアの混成チームでの受託開発など、お客様のニーズに合わせた柔軟なサービスを提供しています。
エンジニアやデザイナー、コミュニケ―タ―など、現在は148名の社員が所属しており、日本語能力試験2級以上に合格している、いわゆる日本語人材は30名程在籍しています。
今回はエクストリームベトナムで働くベトナム人社員と日本人社員にエクストリームベトナムの強み、社内の様子や日本とベトナムの文化の違いなど、社員目線から様々なお話を聞いて来ました。
右:Nghia(ギア)
ベトナムの大学で日本語学科を卒業。以降、ベトナムの日系企業で働き、エクストリームベトナムへ入社。
左:Eri
日本の大学でベトナム語を専攻。日本でベトナム語を使う仕事を経験した後、エクストリームベトナムへ入社。
– 本日はよろしくお願いします。まずは、お二人の業務内容を教えてください。
Nghia:「管理部に所属しており人事を中心に、経理、採用など、各部署への連携を適切に行えるように調整しています。また、日本との業務はEriさんと2人で協力してやりとりしています」
Eri:「私はコミュニケーター(日本のクライアントとベトナムの開発チームの間に入り通訳や翻訳を対応する日本語人材)の管理を担当しています。コミュニケーションが円滑に進むようにお客様との間をとり持つのはもちろん、管理部と日本側とのやりとりもフォローしています」
– エクストリームベトナムの事業内容を教えてください。
Eri:「日本企業向けシステム開発のアウトソーシング事業が主になります。ラボ型開発ではベトナム側のチームをお客様へ提供し、お客様の管理のもとで開発を行っています。受託型開発では、日本人とベトナム人を合わせた混成チームで設計から開発まで対応し、お客様の要望に合わせた開発を提供しています」
– どのような分野の案件が多いのでしょうか。
Eri:「エクストリームベトナムにはPHP言語を得意とするエンジニアが多く在籍しており、BtoC・BtoBのWebシステム開発やモバイルアプリの開発案件がメインとなっています。Webとアプリが連携したBtoCのシステムや、ひとつのサービスの中でwebやアプリ、サーバー側までを総合的に開発する案件のご依頼も増えてきています。
他には小売業向けのポイント機能決済機能を持ったモバイルアプリ、スポーツファンのためのシステム、SFAにも力を入れています。またUnityのアプリ開発や運用は4年以上のノウハウがあるので、ゲーム開発の経験も豊富です」
– 続いてはお二人のキャリアについて伺いたいのですが、Eriさんがベトナムに興味を持ったきっかけを教えてください。
Eri:「高校生の時にアジア圏の外国語を勉強したいと考え、大学受験をする際に具体的にどの言語を学ぶべきか迷っていました。そこで仲の良かった現代社会の先生に相談したところ、ベトナム語は話者人口も多く、日本企業の進出も進んでいるため、将来的に使用機会が多いのではというアドバイスを貰いました。私自身もベトナムに良いイメージを持っていたため受験を決めました。また、大学時代に1年間ハノイに留学した際に、現地でお世話になった方たちの人柄がとても良く、日本に対するイメージも非常に友好的で温かく受け入れてもらえたのもあり、さらにベトナムが好きになりました」
– Nghiaさんはとても日本語がお上手ですが、日本語を学ぼうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
Nghia:「ベトナムの大学で学習する言語を選ぶ際に英語を選ぶ人が多かったのですが、人と違うことを学びたいと思って日本語を選びました」
– 日本人との交流や興味を持ったきっかけがあったのでしょうか。
Nghia:「当時、学生だった私の周りには日本の文化はあまりなく、日本製品は品質が良いという印象を持っていたくらいで、日本人と話したこともありませんでした(笑)大学を卒業した後も、日系企業で働きながら、職場の日本人の方に日本語を教えてもらったりしたことで、日本人の優しさや温かさに触れて日本の事がもっと好きになりましたね。困っている人を助け、親切にする日本人のマインドは今も尊敬しています」
– 日本とベトナムの文化の違いを感じることはありますか。
Eri:「ハノイはお米が主食であったり四季があったりと、食文化や気候も日本と似ていると感じます。日本人は過ごしやすいのではないかと思いますよ。他には、ベトナムは女性の社会進出が進んでおり、男女関係なく仕事や子育て、家族のことに参加することが当たり前という文化があるところが良い点だなと感じます」
Nghia:「日本人のコミュニケーションは“No”をあまり言わず、曖昧な表現が多いですね。ベトナム人は物事をはっきりと表現することが多いので、ベトナム人にとってはわかりにくく感じてしまうこともありますね」
– コミュニケーションをとる上で気を付けていることはありますか。
Nghia:「Yes・Noがきちんと相手に伝わるよう、明確な表現を使うように工夫しています。他にはクロスチェックや定期的な会議を行い、認識のズレが起きないような体制を整えています」
Eri:「翻訳の部分に関しては、直訳だとニュアンスが伝わらない場合もあるので、まずは自分がしっかり理解してから伝えるよう意識しています。やはり言語の壁はありますので、Nghiaさんが挙げたようにクロスチェックなどの仕組みづくりを徹底して、お互いの認識にズレが起きないように業務を進めています」
– 社員交流が盛んだと伺いましたが、どのようなイベントを実施していますか
Nghia:「昨年はたくさんのイベントを開催しましたが、中でも旧正月前の忘年会ではエクストリームの佐藤社長にもご参加頂いてとても盛り上がりました(笑)
年に一度の大きなイベントとしては社員旅行があります。2泊3日でベトナム国内のビーチや観光地などへ行き、部署関係なくチームを組んでゲームなどの余興を楽しむイベントです」
Eri:「また、ファミリーデーというイベントでは、社員を支えてくれているご家族を招待し日々の感謝を伝えるためのパーティーなども開催しています。社内イベントではeスポーツ大会や卓球、サッカー、水泳などのクラブ活動も定期的に行っています。
部署ごとの勉強会や食事会などもありますね。他には、専門分野の方を招いてセミナーを開催したり、ハノイのイベントで講演したりすることもあります」
▲ファミリーデーの様子
▲卓球大会の様子
– 社員同士の仲の良さが伝わってきますね。
Nghia:「社員は皆さんとてもフレンドリーですよ。イベントの目的は福利厚生としての役割に加えて、チームビルディングを行うことにあります。普段関わりの少ない社員同士も交流できるように管理部の方でランダムにチームを作り、コミュニケーションを取ることで、お互いにサポートしあえるような環境づくりに務めています」
– 今後、エクストリームグループにどのような事を期待しますか。
Nghia:「エクストリームグループから新しい開発案件を受けるだけでなく、エクストリームベトナム自身も事業を育てて、製品開発ができるように成長していきたいです」
Eri:「新しい技術が出ると積極的にキャッチアップをして開発を行ってきました。エンジニアの皆さんからはAIや機械学習などさらに新しい技術に挑戦していきたいという声を聞きます。エクストリームグループとして一緒にチャレンジしていく関係を築いていきたいですね」
– ベトナムと日本、双方で働いた経験をお持ちのEriさんにお聞きしたいのですが、エクストリームグループに限らず、革新的なサービスが生まれるとすればどちらの国に可能性があると感じますか。
Eri:「そうですね…私はベトナムに加えてミャンマーの方とも働いた経験があるのですが、やはり日本の組織は『指示通りに同じものを再現する技術』や『そこからさらに改善する能力』に長けていると感じます。対してベトナムは、まず若さと労働人口の多さという強みがあり、またチャレンジ精神が旺盛だと思います。お互いに長所と短所があるので、両者が協力することでもっと良い物が作れるのではないかと考えています。その点を含め、エクストリームグループの相乗効果でより良いサービスを提供していきたいですね」
– それでは最後に、今後エクストリームベトナムでチャレンジしたいことを教えてください
Eri:「日本のお客様と一緒に開発している案件の規模を拡大し、会社の強みを作っていきたいですね。将来的にはベトナム側でサービスや事業を展開したいです。他にもエクストリームグループの持つコンテンツ事業のノウハウを引継ぎ、ゲーム事業をベトナムで展開することにもチャレンジしてみたいです」
Nghia:「社員数を3年後に500人にしたいです!エクストリームベトナムで働く社員がベトナムで、いや東南アジアで一番いい環境で働いていると感じてくれるような会社を作っていきたいです」
Nghiaさん、Eriさん、ありがとうございました!
日本国内でのIT人材不足が深刻な昨今、オフショア開発は大きな注目を集めています。ベトナムの優秀なクリエイターと日本をつなぐエクストリームベトナムは、今後も高品質なソリューションにより、クライアントの課題解決に貢献いたします。