「あるある」に見る、システムエンジニアの特性

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 誰しも自身の仕事から大きな影響を受け、普段の生活でもその仕事上の特徴が出てしまうことがあるようです。銀行員は家でも家計簿の計算が厳密だったり、アパレル店員はお店でぐしゃぐしゃに置かれた服を見るとプライベートでもたたんでしまったり…。「あるある」として時にユーモラスに語られるこのような行為は、見方を変えると、その職業に対しての高い意識の表れとも言えるでしょう。システムエンジニア(SE)にもその仕事柄、いくつかの「あるある」が挙げられますが、今回はその裏にあるエンジニアの特性を考えてみたいと思います。

 

 

1. PCのカスタマイズに見る、エンジニアの緻密さ

 SEの商売道具とも言えるPCは、一般の人に比べカスタマイズが激しいことが特徴です。SEは仕事で多くのソフトウェアを使いますし、ソースコードを書くためにツールは欠かせません。複数のソフトを使い易くするためには設定変更していくことも必要で、ソフトウェアをインストールし、ソフトウェアを自分用に設定したり、よく使うソフトウェアやフォルダのショートカットを作ったり、などカスタマイズは複雑です。常に効率と正確性を追求する職種だからこそ、自分の能力をフルに発揮するための環境づくりに対するPDCAには余念がありません。

 

2. 家電選び、で発揮されるエンジニアの総合力 

 家電量販店での製品選び。エンジニアとしてはついついスペック情報に目がいってしまうのが性ですが、特性が活きる良いシチュエーションかも知れません。昔に比べ家電は機能も充実している反面、各社の競争が激化し、スペックの違いが非常に複雑になっているようです。テレビは解像度から始まり、再現できる色数、映像回路のグレードや処理能力など。洗濯機は乾燥機の機能付きかどうかだけでなく、乾燥の方式や騒音レベル・消費電力まで…。一般の人であれば店員の方に聞いてもよくわからない、ということもあるかも知れませんが、エンジニアは普段の業務で培った、『要素を多角的に、総合的に関連づけて判断する』能力を発揮し、スペックを理解しつつも自分の用途に合っているかを適切に判断できると言えます。

 

 

3. 「知らない」と言わない気持ちの裏にある、エンジニアのプライド 

 SEは周りの人からソフトウェア全般に詳しいと思われており、よくアプリの使い方などを質問されますが、たとえ自分の知識外のことでも、「わからない」とはあまり言いたくない、という気持ちがあるようです。(実際には、SEの仕事は専門で分かれているので、全てに詳しいわけではないのですが…)。

  Aさん:ねえ、このアプリの使い方がよくわからないんだけど、教えてくれない?
  SE :ああ、これね。ちょっと今、忙しいから、後でまた教えるね。
  (ここで隠れてそのアプリの使い方を調べる)
  SE :お待たせ。これはこう使うんだよ。

というようなことがありますが、プロフェッショナルとして働いているという自負の現れと言えるでしょう。

 

4. 特殊なSE用語に見る、業務効率化の文化とチームの結束

 どの業界でも専門用語、業界用語と呼ばれるものは存在していますが、SEの中だけで伝わる用語はとりわけ種類が多いように思われます。例えば、「食べる」「吐く」「キックする」「掘る」「生きる」など、通常仕事ではあまり使われなさそうな言葉である場合が多いので、会議などでつい使ってしまうと、一緒に仕事をしている違う職種のメンバーが、きょとんとしてしまう、なんてこともあります。専門用語というものは、業界の中でよく見られる事象に対しての共通認識を持ち、チーム内や取引先間での業務を間違いなく効率的に進めていくために自然と生まれるものですが、種類が多いということはそれだけSEの世界の業務が複雑で難易度の高いものだと言えるでしょう。また、ユニークなネーミングが多いのは、ネガティブな状況に陥った時でもユーモアを忘れずチームで結束して乗り切る、そんなSEの文化が現れているのかも知れません。

 

 

5. 最新技術に対する飽くなき好奇心

 SEには、「最新技術に対する情報感度が高い」という特徴があります。「AI」、「Iot」、「ブロックチェーン」などの最新技術には常に注目していて、SNSなどを使いこなしながら、それらの情報をキャッチするのが非常に早いと言えます。また、映画やドラマなどを見ているときでも、近未来のシステムが出ていると見入ってしまいます。例えば、近年のドラマの中に、「顔認証付きの防犯カメラ」が登場していました。「顔認証」の技術自体は、現時点で一部搭載されているものもありますが、まだまだ研究段階の技術でそれほど精巧なものではありません。しかし、近い将来多くの産業で実用化されてもおかしくないものです。このようなフィクションの内容でも近い将来に実現を予感させる技術には特に心惹かれ、関連情報を収集してしまいます。映画やドラマのストーリーより、その技術が気になってしまう、なんてことも少なくありません。IT業界の技術の進歩の速さは、このような、エンジニアの技術に対する強い好奇心がゆえ、とも言えるかもしれません。

 

■まとめ

 SEの業務は、複雑で専門性の高いものです。一般の人からは想像がつかない領域かと思われますが、そうであるがゆえに、「SEってこんな感じ」と短絡的に語られてしまうこともあります。しかし、その特徴の裏にあるものを想像してみると職種に対する理解がより深まるのではないでしょうか。

 

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