今これがあつい!~VRとAR、その違いや開発手法とは?

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「VRとARって何なの?」と聞かれた時、その違いについて説明できるでしょうか?この技術はあの有名なゲーム「ポケモンGO」でも使用されており、その他の分野でもかなり開発・活用が進んできているのですが、その技術について適切に理解している人はまだまだ少ない印象です。今回は、VR、ARの違いや活用されているもの、その開発者に求められるスキルについて紹介したいと思います。

 

VRとARの違いについて

VR(Virtual Reality)とは「仮想現実」という意味で、仮想の世界を作り出す技術を指します。それに対し、AR(Augmented Reality)とは「拡張現実」という意味で、現実世界をベースとしてそこに仮想のものを組み込んだ世界を作り出す技術です。VRを使ったコンテンツは「仮想」がメインで「仮想の世界がまるで現実であるかのように表現すること」を目的としたものが多い傾向にありますが、ARのコンテンツは「現実」に主軸を置いていて「仮想を利用して現実を豊かに表現すること」に重きを置くことが多くなっています。どちらも「仮想」を取り扱う技術であり、似てはいますが、それぞれのコンテンツを作るうえでの考え方は少し異なります。

 

VRとARの活用事例

VRやARは今後多くの業界で応用されていくことが確実視されており、すでに導入が進んでいる企業も数多く存在します。まだゲームに使われているということぐらいしか知らない人が多いのではないかと思われますが、ビジネスの分野でも多くの業務やサービスにVR/ARは活用されています。たとえば、熟練の医師が手掛けた手術をVRで手術経験のない医師が体験することができます。VRを通してリアルな手術を学ぶことができ、習得が困難な手術経験を積み、医師の手術技術の向上に貢献が期待できます。
また、VRは自然災害時の訓練にも応用されています。火災時の煙、地震時の家具の転倒、視界不良などをリアルに再現することで実際と近い避難を体験でき、企業や学校での避難訓練にも活用が可能です。
そして、VR/ARは今後リモート勤務に応用することが検討されており、すでにその開発が始まっています。仮想世界にオフィスを作ることで、遠隔地にいる人とまるで直接会っているかのようにコミュニケーションを取りながら一緒に仕事をしていくことが可能になります。

 

 

VR、ARの開発で求められるスキル

VR/ARの開発では、専用の開発ツールの利用経験やプログラミング能力、コンテンツの企画力が求められます。たとえば、開発ツールで言えば、「Unity」や「Unreal Engine」などの実務での経験が求められることが多いです。「Unity」は主にモバイル、「Unreal Engine」は3Dに強みがあります。そしてプログラミングスキルでは、Unityは「C#」や「JavaScript」、Unreal Engineは「C++」や「BluePrint」などの言語を使って開発を行うため、それらの知識や開発経験も必要になってきます。しかし、その他にも、バックエンド側の開発では、「Go」、「Elixir」、「Ruby」、「PHP」などが採用されていて数が多く、VR/ARで利用されているすべての言語を学習することは難しくなっています。これからVR/ARの開発が進んでいく中で、デファクトスタンダードな開発ツールやプログラミング言語が決まってくると予想されます。また、VR/ARの開発者には付随して、それらの技術で解決できる、日常の隠れた課題を見つけることや、多くの人を動かすような魅力的なコンテンツを生み出すこと、など技術を有効に使うための企画力も求められます。

 

 

まとめ

今回はVR/ARの違い、活用される分野、その開発者に求められるスキルなどを紹介しました。現在、仮想世界と現実世界をより密接に融合させたMR(Mixed Reality)=複合現実という概念も出てきています。新たなユーザー体験が更新されていっている中、さらに需要が高まっていく分野と言えますので、その技術動向に注目しておくとよいでしょう。

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