かれこれ10年前のこと、当社の以前の事務所である佐久間製菓ビルに中国・北京から一人の青年社長が来社しました。
彼は当社が権利を持つIP「ラングリッサー」を少年時代にプレイしたことがあり、それが大好きだったこと、そしてそれをスマートフォン向けゲームに展開したいこと、そして新たなゲームのアイディアを熱く語りだしました。
私は「ラングリッサー」は世界観、ゲーム性が初期の段階で確立されたものなので新たに展開する場合、なかなかそれを超えることが出来ず、当社も含めことごとく上手くいかなかった経験があることを伝えると、彼は冷静にそれらを分析しその課題をどのようにクリアしていくのかを熱心に話してくれました。
彼が経営する会社はその時点ではまだ実績がほぼ無い状態だったのですが、その熱さに打たれ「ラングリッサー」の商品化権の許諾を決心しました。
その後、私自身も北京の彼の会社を訪れて開発の進捗状況の確認をしたり、監修をしたりしましたが、一時期、開発が停滞したこともあり、少し疎遠になったときもありました。
ある日β版が完成したので確認してほしいと来日してきました。見せてもらったバージョンはまさに「ラングリッサー」であり、ヒットの予感を感じさせる内容でした。
それから数カ月後に中国でローンチされるやいなやセールスランキングの3位まで上がって、まさに大ヒットしたのです。その後、日本を含めサービス地域を広げ世界を席巻するタイトルになりました。
彼、紫龍社の王社長との交流はあれから10年以上のが月日が経ちました。コロナ禍のためしばらくお会いすることが出来ませんでしたが、先日、来日した際に当社に来て頂き、その後、久しぶりに食事に行きました。王社長はお酒が苦手にも関わらず、お酒好きの私に付き合ってくれて生ビールを一緒に飲んでくれます。