ゲームを「配信する」ときに考えておきたい3つのこと

#eスポーツ

2010年代にeスポーツが世界的に急速に発展した背景を語るときに、動画ストリーミングサービスの発展の影響を外すわけにはいきません。動画ストリーミングサービスの誕生以降、多くの人がさまざまな映像を全世界に向けて配信していきましたが、「ゲーム」は動画配信の仕組みと最も相性が良かったもののひとつです。何しろ、ゲームの配信はカメラを手に持って映像を撮影する必要がないですし、配信者にコンテンツ制作のノウハウがなかったとしてもゲームが多少上手かったり、プレイしながらのしゃべりが上手かったりすれば「ゲームをしているだけ」で多くの人に見られるものを作ることができます。

 

ゲーム配信をして、一定数の視聴者を集めることができれば自分を中心としたコミュニティを形成することもできます。さらに人気を獲得すれば、スポンサーをつけたり「投げ銭」をもらったりして収益化することもできます。特に、eスポーツタイトルで配信すると、一つのゲームタイトルで長期間配信することができますし、実力によってはプロチームからスカウトがくるということもあるかもしれません。

 

現在eスポーツがこれほど盛り上がっているのは、動画配信の普及によって「人がゲームをやっているところを見る」という文化が広く定着したことが要因の一つでしょう。動画配信がなければ、それがいかに楽しく、時に感動的でさえあるか多くの人は気づかなかったのではないでしょうか。

 

 

本日はeスポーツタイトルを含めたゲームの配信を行うときに考えておくべき項目をいくつか説明します。

 

1 配信プラットフォーム

ゲーム配信を行う場合、まずは配信プラットフォームを選択する必要があります。主なものとしてはYouTube、Twitch、OPENRECがあります。グーグル傘下のYouTubeは一般の知名度が抜群で、もちろんゲーム配信プラットフォームとしても世界中で活用されています。ただ、ゲームの配信プラットフォームという点では、ゲーム配信に特化した機能やUIを揃えたTwitch(運営:アマゾン)の方が世界的に存在感が強いといえます。日本国内でもやはりYouTubeとTwitchが強いものの、国内をメイン地域とするゲーム専門配信プラットフォームとしてオープンしたOPENREC(運営: CyberZ)が徐々に存在感を増してきています。

 

配信をする側としては、コアなゲームファン以外にも多く見られることを目指すならYouTube、海外でも広くプレイされているゲームをプレイして国内外のコアプレイヤーに見られることを目指すのであればTwitch、日本国内でファンが多いゲームをプレイして国内のコアプレイヤーに見られたいならOPENRECを選ぶというのが一つの基準になります。

 

2 実在の人物として顔出しするか、VTuberとしてやるか

ゲームの配信画面内に自分の顔を出すかどうかは大きな問題です。基本的には、顔出しでやったほうが視聴者に喜ばれます。ゲームのプレイや、コミュニティからのメッセージに表情豊かに反応してくれた方が見ていて楽しいですし、顔が気に入られればそれを目的に集まるファンも増えるでしょう。

 

とはいえ、立場上顔出しできない場合もありますし、顔出しをすることで視聴者に心無いことを言われたり、肖像権を侵害されたりするようなことも残念ながら少なくありません。日本国内では顔出しをせずに配信している配信者が多いように思われます。

 

顔出しなしで声のみ、あるいはそれさえなしでゲームのプレイ画面のみで配信する配信者もいますが、顔出しの有力な代替手段として「VTuberとしてやる」というのがあります。

 

実在の人物としてではなく、架空のキャラクターとしてYouTuberをやるのがVTuberです。VTuberというのはVirtual YouTuber(バーチャルユーチューバー)の略なので、本来YouTubeで配信をする前提の呼称ですが、ここでは他のプラットフォームで配信する架空キャラクターもVTuberと呼ぶことにします。

 

「キズナアイ」などの大物VTuberは専門の企業やスタッフが「作りこんだ」キャラクターですが、個人でも標準的なPCやスマートフォンを用いてアバターを作り、それを自分の身体や表情の動きに合わせてモーションキャプチャーで動かすのは難しいことではありません。多くの人が架空の動くアバターを手に入れて、キャラクターを自分で作ることができるようになった結果、VTuberの人数は2018年12月の時点で5,000人を越えたといわれています。

 

これによって「顔出し」で配信するのを躊躇していた人々も、実際の自分の顔の代わりに、表情や動きが自分のものとシンクロされたアバターを画面に出すことができます。

 

既に「ゲームの上手いVTuber」として知られているVTuberは何人も存在し、今後も増えていくかもしれません。

 

ただ、eスポーツタイトルをVTuberとして配信すると、仮に将来ゲームの腕を買われてプロチームからのスカウトがくるなどして、VTuberから自分の顔で活躍するプレイヤーに転身したときに、その見た目のギャップにファンが戸惑うということがあるかもしれません…。

 

 

3 配信者としての楽しみ方

YouTuberのだれそれの年収が何億、ゲーム配信で一日何百万円というようなニュースやうわさを目にすることが珍しくもない昨今ですが、あらゆるYouTuberやゲーム配信者が収益を得ているわけではありません。むしろ儲かっているのはごく一部で、多くの配信者が配信によって得る収入はごくわずかであるか、ゼロです。それでも配信する人が多いのは、配信を通じて知らない人と交流をしたいという気持ちがあるからでしょう。

 

ゲーム配信によってお金を稼ぐほどの才能(ゲームの腕前と、盛り上げる才能)があるのならば収益化を目指すのは悪くありませんが、収益化を目的にした配信は数でいえばむしろ少数です。

 

視聴者の立場でいえば、「配信者とじっくり交流できる」という理由であえて人のあまり集まっていない配信を選ぶ人も少なくありません。人気配信者となればファンから大量のメッセージが届くため、「拾える」ものはごく一部で、「インタラクティブに交流している」という感覚は薄くなります。数人しか見ていないような配信者のところに行けば、実際の会話をするのとほとんど変わらない密度でやりとりをすることが可能になります。

 

そういう意味では、無理にお金儲けを目指さなくてもこじんまりしたゲーム配信をすることで得られるものはありますし、ゲームコミュニティの発展に貢献することができるともいえるでしょう。

 

以上、ゲーム配信をするときに考えておきたい3つのことをご紹介しました。「人がゲームをやっているのを見る」という文化はゲームの初期からあったのですが、動画配信プラットフォームの発展によって今まさに隆盛を迎えているといえます。さまざまな人がこの文化を支え、コミュニティを活性化させていることが現在のeスポーツの盛り上がりに直結しているといえるでしょう。配信自体は大した機材も要らず、意外と気軽にできることですので、興味を持った方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

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