デジタルクリエイティブ実績

『フクロウが飛び出す3D映像』
extremeイルミネーション デジタルプログラム

企画:イルミネーションと連動する3D映像で話題づくり

池袋西口公園で開催する「池袋西口公園extremeイルミネーション」のデジタルコンテンツとして、グルーバルリングの大型モニターを活用した、イルミネーションと連動する3D映像を制作しました。リアルイベントがコロナ前のように開催されるようになり、一人でも多くの方に池袋西口公園extremeイルミネーションに足を運んでもらえることを目指して制作しました。

仕組み:平面モニターで立体に見せる方法

①目の錯覚「錯視」を利用

実際は、平面のディスプレイなのに立体空間があるように見えるのは「錯視」という目の錯覚を利用しているからで、あたかもそこに空間があるものと視聴者の脳が認識します。この錯覚を作り出すためには、いくつかのポイントがあります。

まず動画を放映する場所と動画をどの位置から見るかを定義する必要があり、今回の『フクロウが飛び出す3D映像』は、グローバルリングのモニターの真正面で下から見上げる位置から見ることを前提に設計。
次に、空間の中に壁面と天井を描き奥行きを演出し、背景の画にボケみをつけることで遠近感を創出しました。

②画面周囲に枠をつくる

 

画面周囲には、周辺の環境に馴染むようなフレーム(枠)を作り、このフレームからキャラクターがはみ出すことで、飛び出てくるような演出を実現します。フレームの色やテクスチャはとても重要で、モニターが埋め込まれている壁面とほぼ同じデザインにすることで立体感をさらに演出することができます。

グローバルリングのモニター周囲は黒い構造物ですがフレームの色を黒にすると構造物と一体感を得られる代わりにキャラクターの影が見えなくなり、飛び出しているように見えないので、影が映るくらいのブルーに設定しました。

絵コンテ

実際の3D映像

制作工程:キャラクターデザインから3DCG制作まで

①アイデアイラストの作成

フクロウの「あうるん」は、今回の3D映像のために描き下ろしたキャラクター。キャラクター制作の最初のフェーズでは、3Dクリエイターがイメージスケッチで何パターンも描き、最終的に3パターンに絞りました。頭身の違いで羽を広げた時のボリューム感も変わるので、このキャラクター設定は重要な工程。

フクロウとひと言でいっても実際には様々な種類や色のものがいるので、その中から最もかわいく見えるパターンを探しました。

②モデリング

③ポリゴンに着色

モデリングで制作したポリゴンに色を塗る工程。アイデアイラストの通り塗るというより、実際にステージに配置した際にどう見えるかを随時チェックしながら色を調整しました。

 

④リギング

リギングとは3DCGの骨を作る工程。手足の短いデフォルメされた骨格でありながら鳥らしい羽の動きが出せるかなど、制限の多い中で自由度をあげられる点を重視しながらリギングしました。

 

⑤ライティング

ライティングとは3DCGに光を当てる工程。ライティング次第でキャラクターの見え方が大きく変わるのでとても重要なポイント。今回の3D映像は下から見上げることを前提に制作しているので、ライティングも自ずと下から当てるようになりますが、キャラクターの真下から当てると「おばけライティング」になり、せっかくのキャラクターのかわいい印象が変わるため、モデル制作と同時並行で完成まで少しずつ調整しました。

 

⑥レンダリング

レンダリングは、完成した3DCGをデータ出力する工程。フクロウの表面には最終的に2000本以上の毛をはやし、ふわふわした、ぬいぐるみのようなディティールを目指しました。

BGM:音楽生成AI生成によるオリジナル楽曲

池袋をモチーフにした映像を制作するので、BGMも池袋をテーマにした楽曲を制作。音楽生成AIに「池袋・イルミネーション・光・水」などのプロンプトを入れて生成した音源やSEを活用してオリジナルの楽曲を完成。耳に残るようなテーマフレーズはサックス奏者が演奏したリアルな音源を採用。人による演奏とAIが生成した音源で作ったオリジナル楽曲も映像コンテンツを盛り上げるポイントです。

音源生成AIにイメージとなるプロンプトを入力

生成された音源を編集

連動企画:イルミネーション・噴水はタイムサーバーで同期

映像に合わせてイルミネーションの照度や噴水の色・水量を変えて、映像をご覧になる方が楽しい体験をできるように総合的に演出。タイムサーバーを使うことでぴったりとタイミングのあった演出を実現します。

映像の動きに合わせた噴水の演出

PR:テレビやSNSでも話題に

地上波のニュース番組やSNS、YouTubeでも多くの方に取り上げられPR効果も十分に発揮。シェアしていただく際のビジュアルにextremeIlluminationのロゴが使われているのでブランディングにも貢献しました。

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